春になると、旬の野菜がほしくなってきますね~。今は1年中、いろんな季節の野菜がスーパーで買えますが、皮つき筍だけは、4~5月でないと手に入りません。筍をはじめ、春のお野菜はどこか、ほろ苦さやえぐみがあるものが多いですが、それは冬の間にたまった毒素を取り除いたり、体に刺激を与えて活性化させるという、自然の摂理にかなったものだそうですよ。4月は、そんな旬野菜も取り入れた、伝統の加賀料理や、創作和風アクアパッツァ、筍の素材そのものを活かした上品筍土鍋ご飯などをレッスンいたしました。伝統料理をより洗練させたものと、現代の味覚にあったオリジナル創作料理、両方を楽しんでいただきます。
1品目は「鴨と旬野菜の治部煮」

加賀料理の治部煮は、鴨に片栗粉か小麦粉をまぶして煮、煮汁をよくまとわせ、汁もとろっとさせるというお料理で、鴨の他に、すだれ麩を入れているもの。これをもっと丁寧に、鴨に下味をつけてから、沸騰した湯に通し、それから煮汁で軽く煮るという作業をしています。とろみは、上品さを出すために葛粉を使用。野菜や鴨のお味もでたお出しに、ゆるく上品にとろみがつき、お汁がものすごくおいしゅうございます!うちでは、最後に残ったお汁にご飯を入れて食べたりしていますよ。鹿児島の石川芋は今が旬ですが、石川芋や、春の香りのするふきも入れて。人参は花で型抜きしたものを入れて彩りに。実はこれも石川の金時人参です。普通の人参よりも、紅が強く、コリっとしていて風味があります。春野菜ではないですが、キノコが合うお汁なので、しいたけも入ってますよ。すだれ麩は東京ではなかなか手にはいらないので、それに近い車麩も入れました。京壬生菜のトッピングとへぎ柚子を添えて、雅びに。これだけで、結構、お腹いっぱいになります。蓋つきのお椀で、蓋を開けたときに色とりどりの食材が目に飛び込みます。熱々を召し上がれ。
2品目は「白身魚と春の彩り野菜の和風アクアパッツァ」
オリーブオイル以外はすべて和素材で作ったアクアパッツァ。めちゃくちゃ美味です。

オリーブオイル以外はすべて和素材で作ったアクアパッツァ。めちゃくちゃ美味です。生徒さんたちが、「これは美味しい」と、大皿から、おかわりしていました。イタリアンのレッスンでやった、アクアパッツァも評判で、エリゼのスペシャリテですが、この和風アクアパッツァもスペシャリテに認定。イタリアンとはまたちがった、和の味なのに、ちゃんとアクアパッツァしているんです。隠し味は内緒。レッスンでお教えいたします。汁が美味しくて、これをパスタに絡ませたら、美味しい和風パスタになります。一匹魚のお味、いろいろなお野菜や隠し味が濃厚に詰まった、栄養があり、身体によいのが、食べていてわかる、舌も体も喜ぶお料理です。野菜も魚もとれて、スープも味わえ、これ1品で、ディナーになりますね。旬野菜の菜の花やアスパラガスをトッピング。私が結婚するときに、お祝いにいただいた、作家ものの伊万里焼の大きなお皿に盛り付けます。「そんな大事なお皿使っていいんですか~」と生徒さん。いいんです!お皿は使わなきゃ意味がありません。飾っているだけのほうがもったいないんです。お皿の使い方もレッスンのうち。和皿を使って和気分が盛り上がります!
3品目は「筍の土鍋炊き込みご飯」

皮つき筍は買ったその日のうちに下ゆで。ゆでたけのこを買ってきたのでは、味が半減です。というか、全然おいしくないです。皮つき筍を米ぬかと赤唐辛子で下ゆでし、すぐ使わない場合は水につけて冷蔵庫で保存しますが、何日も保存していると、だんだん香りがなくなってきます。この筍ご飯は、下ゆでした筍が冷めたらすぐに使い、筍本来の香りや味、食感など素材感を最大限いかした、筍本来の素材感、筍そのものを味わう筍ご飯に仕上げています。調味料はごく最小限にとどめ、あっさりと上品な仕上がりながら、筍の生命力の感じられる本格仕上げ料亭風ご飯です。筍と木の芽の香りが春を体に吹き込んでくれます。「筍の味がすごくする!」と生徒さん。
デザートは「葛まんじゅう」

吉野本葛をつかった葛まんじゅうです。葛粉には、馬鈴薯粉を混ぜたものがありますからご注意くださいね。元祖葛粉の100%本物を使用します。葛粉は火の通し方が難しいのですが、失敗しないやり方を伝授いたします。食べる前に少し冷やして、竹葉に載せて、清々しくいただきます。このキッチュな控え目な美。和心ですね~。ネスプレッソマシーンで入れたカフェと最後いただきます。甘味にて、お腹も最後落ち着きます。
お料理を習うだけでなく、コース料理も堪能していただきたい。そんなエリゼの願いを込めて、皆様の笑顔をお見送りしています♥
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